◆新素材・ |
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試料中に目的成分がどれ位あるかを知る定量分析においては,今まで音を使うことはほとんどなかった。本研究では,試料溶液の入った容器を叩いたときに発生する音が,容器の固有振動数の一要素である溶液中の成分濃度と関連があること,更にその変化の度合いは目的成分濃度に正確に比例することを見いだした。この音は周囲の雑音の影響を受けないため,小型のマイクロフォンと音声解析ソフトという簡単な装置で誰でも簡単に濃度測定を行うことが可能である。コロイド溶液や懸濁液,有色溶液などに適用したところ,定量分析に実用し得ることが確認された。 | ||||
【P3014】 音による新奇な溶液濃度測定法へのアプローチ (金沢大理)○溝渕敦史・松本 健 |
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五感の1つである音は,昔から「わずかな音の違い」を聞き分けて「色々な物の状態を判別する」技術や技能に活用されてきているが,分析化学の計測法として「音による分析法」はこれまでほとんど研究されていない。ある特定の音と試料中の分析成分濃度との間に相関性があって,その音を計測することで目的成分の濃度が定量できれば,新しい分析法となるものと期待される。 |
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