第25回講演会
「気体中の金属分析から起源に迫る」
2021年9月3日 終了しました。

本会はご好評のうちに終了致しました。ご参加いただいた皆様,ありがとうございました。
気体中の金属分析に焦点を当て,大気環境研究のような学術面から品質管理のような産業面まで幅広い方面から起源分析に迫ります。 気体中の金属を直接リアルタイムで分析する技術は以前から求められてきました。 近年,これら金属を自動で簡便に測定できる装置やppq(10-15)レベルで測定できる装置が実用段階に入ってきました。 大気汚染物質を自動で監視したり,単なる気体分析の枠を超えて,半導体産業における金属汚染の監視や大気圧中の試料のレーザーアブレーション測定など様々な方面への応用が期待されています。 起源を特定する手段としても利用され,興味深い成果が得られていることから,基礎から応用面まで紹介する講演会を企画しました。
開催情報
- 主催:(公社)日本分析化学会 表示・起源分析技術研究懇談会
- 協賛:プラズマ分光分析研究会,(公社)日本分析化学会
- 期日:令和3年9月3日(金)09時35分〜15時35分
- 開催方法 オンラインによる講演会(「Zoom」を利用したライブ配信)
プログラム (敬称略)
09:00 Zoomへの入室開始
09:35〜09:45 開会挨拶
09:45〜10:30 講演1 自動成分分析装置(PX 375)を用いた発生源解析への取り組み
((株) 堀場製作所 開発本部 環境・プロセス事業センター) 山渡 翔太
粒子状物質は大気汚染物質の1つとして注目されており,その発生源の推定・メカニズム解明のためには,質量濃度(大気中の粒子状物質の濃度)とそれを構成している内容成分を関連付けることが有効とされる。 そこで,β線吸収法と蛍光X線により高時間分解能で連続的に質量濃度と元素濃度を測定する装置(PX-375)を用いた発生源解明とその応用の可能性を提案する。
10:30〜11:15 講演2 水銀安定同位体比を用いて大気ガス状水銀の動態を調べる
(環境省国立水俣病総合研究センター 環境・保健研究部) 伊禮 聡
地球規模で広がる水銀汚染。 大気はその拡散の大きな歯車を担っていると言っても過言ではない。 発生源からの放出,自然環境中での酸化還元反応などが複雑に絡み合う大気環境中の水銀循環をより深く理解するため,本講演ではこれまで報告されている水銀安定同位体比同時測定研究の最前線を紹介する。
11:15〜12:00 講演3 ICP-MS用気体試料直接導入装置のご紹介
((株) イアス,GEDプロダクツマネージャー) 西口 講平
浮遊微粒子に含まれる金属元素の測定は,フィルター捕集法やインピンジャー法等で測定される。 これらの分析法は捕集・前処理・測定の作業が必要で,リアルタイム測定や高感度測定が出来ない。 そこで,浮遊微粒子を含む気体をアルゴンがガスにガス置換しICP-MSに接続可能なガス交換器の原理や使用方法を紹介する。
12:00〜13:15 休憩
※講演4として予定されていました「大気中の放射性セシウムの運び手を探る」(茨城大学 理工学研究科 北 和之)は中止となりました。
13:15〜14:00 講演5 GED-ICP-MSを用いた気中粒子の元素分析に関する応用研究
(産業技術総合研究所 計量標準総合センター 物質計測標準研究部門) 大畑 昌輝
GED(Gas Exchange Device:ガス交換器)は,ICP-MSにAr以外の気体(空気など)中の粒子を直接導入するための気体試料導入装置である。 本講演では,GED-ICP-MSを用いた気中粒子の直接元素分析について,これまでの応用研究例を紹介する。
14:00〜14:45 講演6 半導体分野で用いられる特殊ガス中の金属不純物分析
((株) イアス 代表取締役) 川端 克彦
半導体の製造工程では多くのガスが用いられる。 ガス中に含まれる金属不純物は、デバイスの性能に影響を及ぼすために極微量の汚染管理が求められている。 そこで、GED-ICP-MSを用いた粒子状金属汚染およびICP-MSへのガス直接導入法によるガス状不純物金属汚染の分析について紹介する。
14:45〜14:50 閉会挨拶
参加方法
参加費
本研究懇談会会員およびプラズマ分光分析研究会会員の方:無料
学生の方:無料
非会員の方:1,500円※
※申込締切日までに入会申込書の送付および年会費の振込が済んでいれば,会員として参加費無料で申込できます。 まだ会員になられていない方は,ぜひこの機会に本会への入会をご検討ください。 入会の手続きはこちら
参加費振込
締め切りました。
申込方法
締め切りました。
問合せ先
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